もとしげのおろし器 / Japanese Grater
このおろしやすさは革命的です。そしてとても洗いやすいです。
もとしげ おろし器 S
もとしげ おろし器 M
もとしげ おろし器 L
Sサイズ
横105mm 縦100mm 高さ20mm
重量150g 容量(満水)90ml
Mサイズ
横155mm 縦150mm 高さ30mm
重量280g 容量(満水)90ml
Lサイズ
横185mm 縦180mm 高40mm
重量550g 容量(満水)300ml
「元重製陶所の話」
もとしげの今日に至るまでの話。長いけど、読んでいただきたい。
上水道が普及する前。各家庭には必ず水をためておく「水がめ」があった。良質な土を作って作られる石見焼の水がめはその品質を評価され全国に広まった。もとしげも創業当時は石見焼の他の窯元と同じように水がめを作る窯元であった。時は流れ、上水道の普及に伴い、水がめの需要は急速に減少した。
作るものを変えざるを得なくなったもとしげでは、植木鉢やゆのみや皿など様々なものを作っていた時代がある。しかし、他の産地に決定的に勝るものはできず、苦戦の時代が続いた。3代目の元重彰治(現社長)が会社に入ったときがまさにどん底の時代だった。この状況を打破するため、今から約35年前、元重彰治の決断でもとしげはすり鉢専門窯元になった。先述したとおり、石見にはすり鉢作りに適した土があった。いい品質のものを作る土壌はある。これにエンジニアだった経験を活かして、すり鉢専用の生産ラインを自ら設計し、低コストで商品を作る環境を築き上げた。どこにも負けない品質のすり鉢をどこにも負けない低価格で提供する。すり鉢が全国的に不足していたという時代背景も味方し、もとしげのすり鉢は(ホームセンターを通じて)全国へと広まった。
時代は流れ、4代目の元重慎市(現専務)が会社に入ったとき、すり鉢の時代はちょうど過渡期を向かえていたように思う。昔は各家庭に必ず何サイズもすり鉢があったが、今の若い世代はすり鉢を持っていないのが普通である。どこにでもあるすり鉢を、単純にいい品質で安く作るだけでは先細りしていくことは目に見えている。3代目も同じ悩みを抱えていて、すり鉢に代わる新しい商品も開発中であった。おろしやすいおろし器である。これまでのセラミックのおろし器では実現できなかったおろしやすさを持つおろし器を作り、すり鉢に代わるうちの看板商品にしようと考えていた。
そして、5年以上の開発期間を経て、新しいおろし器は完成した。完成したおろし器の販売を任されたのは4代目であった。まずは、これまでのすり鉢と同じホームセンターでおろし器を発売した。しかし、ホームセンターですり鉢が一気に広まったようには、おろし器は広まらなかった。使えば絶対に喜んでもらえるおろし器を作った自信はあったが、ホームセンターでその良さを伝えるすべを持っていなかった。すり鉢はどこにでもあるすり鉢を安く作れば買ってもらえた。そういう時代でもあった。しかし、おろし器には金属のもの、プラスチックのものなど、競合もたくさんある。他と違うおろし器の良さをホームセンターを通じては伝えることはできなかった。
苦心の結果、4代目が考え出したのは、販路の転換である。モノづくりに絶対の自信はある。しかし、ホームセンターを通じてでは、うちのモノづくりの良さを十分に伝えることはできない。百貨店や専門店など、ちょっといいものを求めている人にこそ、自分たちのモノづくりへのこだわりを伝えたい。そのように考えた。これまでと同じすり鉢では、うちのモノづくりの良さを伝えることができない。見た目はどこにでもあるすり鉢であるためである。たとえ、そこに様々なモノづくりへのこだわりが詰まっていても。「ほかのすり鉢とはどう違うの?」そう聞かれたときに自信を持って、こちらのほうがいいすり鉢ですと自信を持って伝えられるもの。そして、見ただけで使いたくなるデザインを持ったすり鉢。それを実現できてこそ、これまで30年間磨き続けてきたすり鉢づくりへのこだわりを伝えることができる。そう考えてこのすり鉢が完成した。
もとしげ おろし器 S
もとしげ おろし器 M
もとしげ おろし器 L
パッケージ
すり鉢、おろし器ともに、箱あり。贈り物としてもおすすめ。
[商品のデザインについて]
取扱している商品は予告なくデザインが変更する場合がございます。また職人さんの手によって作られている商品が多いため、個体差が生じる場合がございます。あらかじめご了承ください。